「ねこの手」が集まった日。
じゃがいもの収穫が始まる直前、 借りられるはずだったトラクターと収穫機が、急遽借りられなくなりました。
「これは困ったなぁ……」 と、頭を抱えながら迎えた収穫シーズン。
広い畑。 迫る出荷日。 そして、明日からは一週間の雨予報。
どう考えても、 手作業だけでは追いつかない状況でした。
そんな中、 知り合いの若手農家さんが 「収穫、手伝いますよ」と声をかけてくれて、 最初の出荷にはなんとか間に合いました。
本当にありがたかった。
でも、ずっと頼り続けるわけにもいかない。 その後は、自分たちで少しずつ、 手で掘り進めていました。
「今日は1列掘れたら上出来かなぁ」そんなふうに思っていた朝。
なんと義母が、 バスに乗って畑まで来てくれたのです。
しかも、 「じゃがいもの収穫、初めてだから楽しみ!」 と、なんだか嬉しそう。
実際に作業が始まると、 義母の動きがめちゃくちゃ早い。
気づけば、 どんどん収穫が進んでいく。
けれど、 広い圃場を前にすると、 2人でできることには限界もあって。
そこへ、 出荷を終えた夫が参戦。
さらに義父も来てくれて、 畑が少しずつ賑やかになっていきました。
そして私は、 自然農法のグループLINEに、
「ねこの手も借りたいです!」
と、思い切って投稿してみたのです。
すると、 隣町にいた方が、 すぐに駆けつけてくれました。
しかも、はじめましての方。
初対面なのに、 「手伝いますよ〜!」と、 当たり前みたいに笑顔で畑に入ってくれる優しさ。
そのあとも、 SNSの投稿を見た知人や、 そのお友達まで来てくれて――
気づけば、 畑にはたくさんの人が集まっていました。
みんな、 ほぼ初対面。
なのに不思議なくらい自然に、 それぞれの役割が決まっていく。
掘る人。 運ぶ人。 袋に入れる人。 笑う人(笑)。
誰かが指示を出すわけでもないのに、 流れが生まれて、 ひとつのチームみたいになっていました。
汗をかきながら、 よく笑って、 土を触って、 「これ大きいー!」 なんて言いながらじゃがいもを掘る時間。
なんて豊かなんだろう、 と思いました。
便利さや効率だけでは測れない、 人と人との温度。
困った時に、 「大丈夫?」 と手を差し伸べてくれる優しさ。
そして、 みんなで身体を動かして働くことで生まれる、 あの独特の一体感。
調和って、 こういうことなんだなぁ、と 畑でしみじみ感じました。
農業って、 自然相手だから、 予定通りにいかないことも多いです。
だけど、 だからこそ、 人の優しさや繋がりが こんなにも心に沁みるのかもしれません。
Cats田中農園は、 まだまだ小さな農園です。
機械も十分じゃないし、 毎回試行錯誤。
だけど、 こうして支えてくれる人たちのおかげで、 今日も畑に立てています。
本当にありがたい。
収穫したじゃがいたちは、 きっと、 いろんな人の優しさが詰まった味になっていると思います。
この畑で生まれた豊かさを、 また誰かの食卓へ届けられますように。 🌱🐈



