農園をはじめようと思ったきっかけ
私が「農園をつくりたい」と思うようになった原点は、東京での暮らしの中にありました。
きっかけは、映画
『人生フルーツ』を観たこと。
都会の中でも、こんなにも自然と寄り添いながら生きることができるんだ。
そんなやさしい衝撃を受けて、気づけばすぐに都内のシェア畑を借りていました。
小さな区画の中で、無農薬の野菜を自分の手で育てる日々。
土に触れ、季節の変化を感じながら過ごす時間は、
それまでの生活とはまったく違う「静かな豊かさ」を教えてくれました。
その後、自家焙煎の小さな珈琲豆屋を営んでいた頃。
お店に来てくださったお客様との何気ない会話から、
新しい扉がまたひとつ開きました。
「来週、田植えなんだけど来てみる?」そんな一言に導かれて、山梨の田んぼへ。
はじめて自分たちの手で植えたお米が、
時間をかけて育ち、収穫できたときの喜びは、今でも忘れることができません。
ただ嬉しい、という言葉では足りないような、
身体の奥からじんわりと湧き上がってくるような感覚。
「ああ、生きているんだな」
そんな実感が、確かにそこにありました。
「自分たちの食べるものは、自分たちで作る」
そんなシンプルな暮らしを少しずつ実践していく中で、
世界は思いもよらない変化を迎えました。
コロナという、どこか張りつめた空気の中で、
食べ物や暮らしの基盤について、改めて考える時間が増えていきました。
もし、これから食べ物が手に入りにくくなったら?
もし、大切な人たちが困ることがあったら?
そんな未来への小さな不安と同時に、
自然とひとつの想いが芽生えていきました。
「自分たちが作ったもので、誰かを支えられたらいいな」
友達や家族、お店に来てくださっていたお客様に、
安心して食べられる野菜やお米を分けられるような暮らし。
ただ“売る”だけではなく、
“つながりの中で循環していくもの”としての農。
そんな形を実現したくて、
私たちは移住という選択を考えはじめました。
そして今。
あのとき感じた土のぬくもりや、収穫の喜び、
そして、目には見えないけれど確かにある“つながり”を、
もっと多くの人と分かち合える場所をつくりたいと思っています。
それが、これからはじまる農園であり、
そして小さなコミュニティ「ねこの手はたけ部」です。
ねこの手はたけ部は、
ただ野菜を育てる場所ではなくて
人と人がゆるやかにつながり、
自然のリズムの中で、自分自身を整えていく場所。
土に触れることも、誰かと一緒に笑うことも、
どちらも同じくらい大切にしたいと思っています。
もし、
・自然のある暮らしに少しでも惹かれる方
・自分のペースで、やさしく生きていきたい方
・誰かとつながりながら、安心できる場所を持ちたい方
そんな想いが少しでもある方は、ぜひ気軽に関わってもらえたら嬉しいです🌱
これから、この農園で起きていくことや、
育っていくもの、出会っていく人たちとの物語も、少しずつ発信していきます。
この場所が、
あなたにとっても「帰ってこれる場所」のような存在になりますように。



