30年前に見えていた価値観の大変化とMr.ビーン
「30年前に見えていた価値観の大変化とMr.ビーン」
今夜、なぜかMr.ビーンの映画を観ている。
すると突然、30年前のことを思い出した。
私が占い師をしていた頃の話だ。
毎日のように手相を見ていたのだけれど、不思議なことがあった。
観る人、観る人、みんな同じような場所に同じような線が出ているのである。
その線の意味は、「価値観が大きく変わる」というものだった。
最初は偶然かと思った。しかし、何十人、何百人と見ても出てくる。
年齢も性別も職業もバラバラ。
なのに、みんな同じような時期に価値観がひっくり返る暗示を持っていた。
当時の私は思った。
「これは大災害でも起きるんやろか?」
「ひょっとして戦争とか始まるんやろか?」と。
今思えば発想がなかなか壮大である。
しかし、その時の私は本気だった。
そして続けて思った。
「戦争になったら外国行きづらいやん!」と。
そこで私は、「今しかない!」と海外へ飛び出した。
語学学校へ通い、世界中の人たちと出会った。
イタリア人。ドイツ人。韓国人。ブラジル人。
国も文化も宗教も違う人たち。
そして全員が笑っていた。
何で笑っていたかというと、
Mr.ビーンである。
授業の後、みんなでMr.ビーンを観る。
すると全員同じところで笑う。
言葉なんてほとんど関係ない。
ただ変なおじさんが変なことをしているだけなのに、世界中の人が笑う。
その光景を見ながら私は感動した。
「ああ、お笑いは世界を救うんやな。」と。
世界平和について議論する前に、
まずMr.ビーンを流した方が早いかもしれん。
人類、案外単純である。
そして30年後の今。
確かに世界は大きく変わった。
インターネットが当たり前になった。
スマホが登場した。
AIが現れた。
働き方も生き方も価値観も変わった。
昔の常識がどんどん通用しなくなっている。
あの頃、手相に出ていた線。あれはもしかすると、
災害や戦争だけではなく、
人類全体の価値観アップデートを示していたのかもしれない。
もちろん本当のことは分からない。
だけど今になって振り返ると、
「ああ、あの線はこれやったんか。」と思わずにはいられない。
人生には後から回収される伏線がある。
なぜあの時海外へ行ったのか。
なぜあの線が気になったのか。
なぜ今になってMr.ビーンを観たくなったのか。
全部繋がっているような気がする。
そしてもう一つ思い出したことがある。
私は海外へ行ったものの、英語が全然喋れるようにならなかった。
語学学校へ行った。外国人の友達もできた。
海外も色々回った。
しかし、英語はそんなに上達しなかった。
今なら分かる。
私は知っていたのかもしれない。
30年後にAI翻訳が登場することを。
だから必死で勉強しなかったのかもしれない。
いや、そんなわけない。
単純に勉強せんかっただけかもしれん。
でも最近のAIを見ていると、
「あの頃の私は未来を知っていたんやな。」ということにしておきたい。
実際、今はスマホ片手に世界中の人と会話できる。
30年前の私は想像もしていなかった。
いや、もしかしたら薄々知っていたのかもしれない。
だから語学学校で英語を覚えるより、
世界中の人たちと笑うことを優先していたのだろう。
だとしたら大成功である。
世界がどれだけ変わっても、価値観がどれだけひっくり返っても、
人が一緒に笑えることは変わらない。
AIが発達しても。
働き方が変わっても。
社会の仕組みが変わっても。
人は笑う。
面白いと笑う。
嬉しいと笑う。
そして誰かと心が通じるとホッとする。
そこは何も変わらない。
だから私は今日も思う。
世の中、大変化の真っ最中。
だけど案外大丈夫。
だって30年前から伏線張られてたんやから。
人生は思った以上に面白い。
そして今夜もMr.ビーンは面白い。
英語は分からんけど、ちゃんと笑える。
それで十分なのである。



